茨木のり子さんのどこがすごいって、真実を克明に伝えることばをもっているところだ。 この場合の「真実」とは、茨木さん自身「真実」である。人はそれぞれ、自身のフィルターを通して世界を見ている。これはわたしの考えだけれど、その人それぞれの「真実」…
中学生の頃、国語教師がこんな事を言った。 「想像力があるという事が昨今非常に素晴らしい事の様に言われるふしがあるが、必ずしもそうとは限らない。むしろ想像力が逞しすぎると、現実が見えなくなり、まともな思考を邪魔する可能性すらある。特に読書は適…
わたしは泳げなかった。 泳ぐというより、そもそも水が怖かった。 幼少期の洗髪のおりに、容赦なくシャワーを浴びせられ、シャンプー混じりの湯が耳から鼻から入ってくるという恐怖体験が全ての礎となっていると推測する。 洗顔にも恐怖する私を見て、母は私…